コイルの巻き数をふやしても電磁石のパワーは変わらないのです。

学校では電磁石のパワーについて、
<電流かけるコイルの巻き数>
と教えられると思います。
これをみるとたしかに電磁石を強くするにはコイルをまく数をふやしたらいいということが本当のことに聞こえます。
でもコイルをまく数をふやしただけでは、電磁石のパワーは強くなりません。


なぜかというと電気の性質がじゃまするからです。



教科書には電流と電圧と抵抗(ていこう)について
<電流かける抵抗は電圧>
ともかいてあります。かいてなくてもそうなんです。(電流と電圧と抵抗については説明しません。)


それからもう一つ。電線の抵抗には、
<長さ割る太さが抵抗の強さ*1
という決まりがあります。


これらは電気の流れる電線ならどこにでも当てはまる電気の性質です。


もちろん電磁石のときも当てはまります。
電磁石のときは、
抵抗は電流の流れるコイルにあります。
電圧は電磁石につないだ電池なんかの電圧です。電池に1.5Vとか書いてありますがあれの事です。


じゃあ、たとえば、
コイルをまく数を二倍にしたとします。
コイルの長さが増えた分だけコイルの抵抗も強くなるので、


まき数を倍にすると抵抗も倍になります、
そして
<電流かける抵抗は電圧>
なので抵抗が二倍になると電流は半分になります。
<電流かけるコイルの巻き数>が電磁石のパワーですから、
コイルのまき数が倍になるかわりに電流が半分になることになるので、
結局パワーは変わりません。


つまりいくらコイルのまき数をふやしても、その分だけ電流がへってしまうので
<電流かけるコイルの巻き数>はかわらないんです。


だから、電磁石のパワーはコイルのまき数を増やしても強くなりません。


そういうわけなので、
コイルのまき数いがいを変えないかぎり、
電磁石のパワーはコイルの巻きすうが何まきでも変わりません。
たとえ一まきでも100まきでも同じです、しんじがたいことでかもしれませんが
実際そうなので仕方がありません。




参考
るるるる

*1:実際には長さ割る太さかける定数です。