ef

たしか去年の秋のクールにやっていた「ef」というアニメが面白かった事を書いておく。

efの存在自体はニコニコ動画などで流れていた原作ゲームのOPで知ったのが初めだ。たぶんエロゲのOPにしては異様に力の入った、新海誠が作ったOPで、アニメのOPにもあんなにすげえのはない。新海誠は音楽に合わせて映像作るのが一番あっているんじゃないか、と時々思うけど本領発揮している。

ゲームはやっていない。アニメの方は見ようと思ってためといたんだが、最近まで見ていなくてこの間見始めたらあとは早かった。
このアニメはストーリーもいいけれど、やっぱりこの独特異様な演出が成功するか失敗するか(受け入れられるか?)が名作になるかどうかのカギだったと思う。見終わって割と成功したんじゃないかと思うのは登場人物の感情を劇的に表現するための一種の過剰演出、エヴァみたいなのやほとんどホラーめいた声あと新海みたいな無機物の派手な動きと光(紙が飛び散るとことか)なんかの派手派手しい表現が浮いてしまわないために必要だったと思えたからだ。
何しろ最初は背景は白いし動かないし人間はシルエットばっかりだし色が設定に関係なく派手に変わるしで、どう考えても過剰な新房演出ですよねえという感じで取っつきにくい。
結果は良かったけど、一話見て次見るか迷うアニメだ。




以下ネタばれアリというかネタばれそのもの





























































印象に残った強烈な演出をあげていくと、千尋が海岸で麻生レンジにキスしてもいいよという、甘っちょろいはずなのになぜか鳥肌立つほど怖いシーン。ヒロインの声がいきなりボイスチェンジャー声になるとか卑怯すぎる。ひぐらし原作のレナの目の色の変りようを思い出したが、主人公の心の声と演出でこんなに怖くなるもんなのね。どう考えても蓮冶クン心病んでるよと後から思った。しかし最終的にはヒロインは結局レンジが好きだったってことになるんなら過剰演出だと思うんだけども。
あとレンジの顔にインするカットがエヴァのシンジみたいだなと思うと同時になのは三期の魔王誕生のシーンのティアナに見えて仕方なかった(笑)
も一個のやばいシーンと言えばもちろん、みやこさんの留守番電話のシーン。白背景がみやこさんのメッセージでどんどん塗りつぶされていって最後には真黒にというやばいシーンはいったいいつになったら終わってくれるのかとこっちまで追いつめられるみたいな演出。
あとみやこ関連では公衆電話のカード度数によるカウントだとか。
ああこれはゼロになって電話きれるなとわかってみてるからはらはらするわけです。
あとはメモ帳が宙に舞うシーンも忘れられない。
景が悲鳴を上げて声だけ聞こえるシーンとか。
上げていくときりがないけど、一話一話よかった場面をあげてっていきたい気分になるほど演出がこってて俺的にはうれしい。


それで結局俺は三回ほど泣きそうになりよくありそうで細かく練られた話に関心し、すっかり満足したんだが結局あの二人は何なんだかわからないし、屋上のかぎも何かの複線っぽいしで何か消化不良気味なのでゲームも時間あったらやりたいと思う。


最後まで見て一話をもう一度見ると、初め意味不明だった一話の構成の意味がやっと分かるようになっている。しかし最後まで見たら絶対忘れてるからTVアニメ的には意味のない演出だよなあと(笑)。製作者はほんと何考えてんだろう。最高すぎる。