比較した方がオモシロイと思う
こんにちは。
最近、漫画やアニメ小説作品の優劣の議論が起こっても、「個人の好みの問題」でかたずけられている場合が多いですね。「あの作品の方がこれよりおもろい」見たいな話のときは特にそうです。そういう結論は反論しにくいし、なんとなくは納得できるんですが、これは他人を理解しようとする事を諦めてるんじゃ無いでしょうか。幾ら話しても無駄だ、というような冷たい拒否の感じがいやなのです。
それに、皆でぐちゃぐちゃ議論した方が面白い。趣味が同じやつが集まって話してもぬるくてつまらない。
どんなジャンルのどんな傾向の作品でも同列に論じられる評価方法があります。なさそーですね。でもあります。
その方法を簡単に言います。
まずある作品(漫画でも小説でも)を評価したいとき。
まず作家を想定します。
その次にその作家が作品で何をしたかったのかを推測します。つまりその作品の目的が何であるかを考えるわけです。
そして目的が推測できたら、その作品がどれぐらいその目的を達成できているかによって、その作品を評価します。
その他
- この評価は、どれだけ正確に作品の目的を把握出来るかにかかっています。
- 難しいのは作品の目的が「美のための自己犠牲のすばらしさ」と「中学生を現実逃避させる」のような場合、それを書く手段があまりにも違うため比べにくいという事です。
- ちなみに作家を想定するという所からも分かると思いますが、この場合の作家というのは「その作品を書いた人」という意味ではなく、あくまでその作品から逆算される抽象的な人格です。簡単にいえば、その作品を書いた瞬間の作家の人格だとかその作品を書かせている神の人格だとか思っときゃいいです。だから作家が後から「あの作品は、こうこうこういうつもりで書いたんだ」といっても大きな問題にはならないという事です、と私は言いたいわけです。
- この評価の上で自分がその作品をより好きになり夢中になるか、普通どまりか陶酔するかはあくまで「インパルス走る」かどうかの問題です。それはその人の生い立ちや性格によって大きく違うでしょう。
そういえば偶然私の家にはNANAとワンピースが全巻揃っています。
つづく
つづき
何の話だったか忘れかけていたというか、もうどうでも良くなって来た感じなのだけど、とりあえずはNANAとワンピースは似てるという話。
勿論テーマは全然違うので、似ているのはスタイル。
…なんかもう書いているうちにめんどくなってきたので、ダーっと言ってしまうと、まず絵の単純化(これ英語でなんと言うのか思い出せなくてのた打ち回った。)の度合いがにてる。絵は似ていないが。
主要人物の数が大体おんなじ。
主要人物の男女比が大体おんなじ。
日常の場面の描写での漫才仕立ての会話(ボケと突っ込みが…大阪人かよと…)
でもねえ、これはこないだ気付いたんですが、「ハチクロ」も「のだめ」も「もやしもん」も「げんしけん」も「ブリーチ」も「BECK」「二十世紀少年」(これは違うか)も上の点ではにたようなもんじゃないですか。うん。
かといって元祖は何処なんて分からないので話を広げられず悲しいという話。
しかしボケと突込みなら分かりますので、ボケと突っ込みの点で上記作品を比べてみるとどうでしょう。つまり楽しそうな日常を演出する場面に楽しい日常を演出する目的で書かれた場面限定ならばとりあえず面白いほどいいのですからどんなジャンルでも同じ基準で比べられます。
というわけで比べてみたらどう考えても「のだめ」がぶっちですよね。ボケは人海戦術で突っ込みは一人で強力に行なう事で、読者にむしろ突っ込みに対して同情と感情移入を起こさせるテクニックはすばらしい。「のだめ」では突っ込みの方がボケよりも立場が下だという点は注目に値します。「NANA」あたりですと全く逆ですから。
(ていうかそもそも「のだめ」ってギャグ漫画だから面白いのは当たり前じゃないのかという声も…でもあれは音楽漫画だから大丈夫だと今思い出した。)