まあいいけどね

 考えてみたりすると、いろいろ痛感してるわけですが、
当たり前だが、ネット上の議論っていうのはオフとは全然勝手が違うなあということ。
 勿論ただ単に言い負かしたらいいのであれば、実は大して違わない。黙らせるんなら相手の意見を反証して、否定してやれば済むことだし、そこでは相手がどう感じているかは実は問題ではない。だから本とは「あいつには話が通じねえ。」と思っていたってかまわない。オンでもオフでもそれは変わらない。


 しかし自分で言うのもなんだが、私はそこまで独善的ではないから、相手に納得して欲しいと思う。そこでとオンとオフの違いが浮き彫りになる。
オフで話し合う私たちが見ているのは相手の意見だけではない。問題は全然関係なくて、議論に参加もしていない第三者の反応であって、それはある意味自分の外部の「世間」的なものとして働く。
 つまりあまり納得できていなくてもまわりが何となく同調するなら、「まあそれが普通なんだったら、とりあえずそれに合わせておくか。」というような共同意識が働く。


ネットには「世間」がないといったら語弊があるが、そもそも議論に参加しない奴は書き込まない。全然その問題に興味のない奴はそもそもそんなブログを読まない。完全にどうでもいいと思っている問題に言及する奴はいないから、「完全にどうでもいいと思っている奴」はネット上に存在しない。


と思う。


だから当事者は生暖かく、相手の内部で自分の意見を理解できるように「説得」するしかない。それを皆分ってるから、ネットには議論といいつつ「説得」している奴らが一杯いるが、それは自分が絶対正しくて相手を啓蒙してやろうという感じに見下ろした態度をとっているというわけではなく、


単にそれしか方法がないと思っているのである。そしてそれは正しい。
(しかし双方が説得を試みているようなこっけいな状況では、いくつかの妥協は必要だ。)